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先駆植物のサンショウについて学ぶの記事の続きをする前に、


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植物の葉を損傷した時に発せられる香りの仕組みというものを見ておきたい。

香り化合物の合成経路から見えてくること


例えば、


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Calvero. - Selfmade with ChemDraw., パブリック・ドメイン, リンクによる

青葉アルコール - Wikipedia


植物の香り化合物の一種である青葉アルコールを持ち出してみる。


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青葉アルコールはリノレン酸等の不飽和脂肪酸が酸化されながら構造が小さくなることで生成される。


構造が小さくなることで分子量が小さくなるのは当たり前だけれども、揮発に関与する沸点に注目してみると、

リノレン酸の沸点が443.4℃に対して、青葉アルコールは156℃と沸点が大幅に下がっている。

固体から液体への融点もリノレン酸が-11℃で、青葉アルコールは-62℃とこちらも大幅に下がっている。


雑な整理になるけれども、不飽和脂肪酸が酸化されて小さくなることで気体になりやすい状態になったと言える。

※揮発(液体からの蒸発)は沸点以下の温度でも発生する。

蒸発 - Wikipedia


後は揮発した物質が良い香りかどうか?だけれども、これは香りの受け手、人であれば鼻の方で青葉アルコールを良い香りかをどう捉えるか?で揮発した分子の受容体の問題となる。

人にとっては無臭や嫌な臭いだけれども、昆虫にとっては良い匂いと感じるものも多いらしい。


とりあえず、匂いは脂肪酸等の有機物が分解されて沸点が下がったということを意識しておこう。




余談だけれども、香り化合物の合成経路から見えてくることの記事で葉で香り化合物が合成されるのは、葉が損傷した時に葉緑体内の脂質を急速に酸化するということになっていた。

周辺の葉が香り化合物を吸収すると、食害性の昆虫への耐性が増したり、高温ストレスに強くなったり、食害性昆虫の天敵のフェロモンであったりと栽培にとっては超重要な物質として扱われている。

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緑肥あたりで葉に脂肪酸をたくさん溜め込むような手法があれば、葉に脂肪酸を溜め込ませた状態で一気に刈り倒すということをすれば、畑一面に香り化合物がより充満する事になる。

葉に多くの脂肪酸を溜め込ませるようにする都合の良い方法はあるのか?という事が頭に浮かぶけれども、これに対して有効な手段の当たりは付いている。