パンのクラストの綺麗な褐色はメイラード反応とキャラメル反応に依るもので、メイラード反応は乳糖や乳タンパクを加えるとメイラード反応の温度帯が低くなるらしいという内容を記載した。
合わせて文中で腐植酸はメイラード反応と紅茶の製造の話題の際に挙がった酵素的褐変に依るものが主らしいと内容も記載した。
酵素的褐変は常温で進行するとして、
生態系においてメイラード反応が発生する温度にはなかなかならないだろうと疑問が生じる。
そこでふと師の言葉が頭に浮かんだ。
剪定枝とか落ち葉のような分解しにくい有機物はとにかく高く積み上げて、踏んで熱を逃さないようにしないと効果を発揮しないと
剪定枝内に熱が籠もると湯気が出るので、内部は相当温かくなる。
だけれども、糖とアミノ酸によるメイラード反応の温度帯にはならない。
そこで複雑に組み合った有機物によってメイラード反応の温度帯が下がる。
こんなことが起こっているのではないか?とパンのクラストカラーの改善の知見に触れた時に思った。
おそらくだけれども、堆肥内で発生しているメイラード反応は、
酵素的褐変により生成された重合度の高いフェノール性化合物同士を架橋するように糖やアミノ酸が入り込む反応なのだろうと予想している。
メイラード反応の話はなかったとしても、堆肥製造時の温度の上昇は色々と捗るので、どちらにしろ発酵熱の活用は大事なことには間違いない。
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