フォーリン - チオカルト法から改めて黒ニンニクのポリフェノールについて考えるの記事で、食材に含まれるポリフェノールの量の測定方法であるフォーリン - チオカルト法を見て、ポリフェノールの測定方法は還元剤であるものの総量を測定している事がわかった。


であれば、


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メイラード反応で生成されるメラノイジンに還元剤的要素(抗酸化作用)があれば、それもポリフェノールとして測定されるという事になる。


というわけで、メラノイジンに抗酸化作用があるか検索をしてみたところ、佐藤由菜 さまざまな味噌における抗酸化作用と色彩値に およぼすアミノ酸の影響 - Functional Food Research 19:65 72,2023にたどり着いた。


この報告では、味噌のメラノイジンを題材にして、各アミノ酸と糖(グルコース)のメイラード反応によって生成されたメラノイジンの抗酸化作用の強さと着色について調べていて、組み合わせのアミノ酸によって抗酸化作用の高さ?が異なると記載されている。


どのアミノ酸由来のメラノイジンが最も抗酸化作用が高くなるか?といった内容も興味深いが、今回の本題とはズレる為、触れるのを我慢して話を先に進める。


メラノイジンが抗酸化作用を示すということは、フォーリン - チオカルト法の測定の対象に成りえるので、


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黒ニンニクの熟成が進む程、ポリフェノールの量が増えるというのは、メイラード反応によって生成されたメラノイジンに因る可能性が高い。


健康効果を狙っての摂取の場合、ポリフェノールが有無よりも抗酸化作用の高さの方が遥かに大事なので、黒ニンニク中でポリフェノールが増えているかどうかは実際はあまり気にしなくてよい事ではあるけれども。


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