稲作をされている方に中干しをしないことが稲作の利益率を高める確信を得たの記事内容にある物理性の改善 + 中干しなしの栽培で見られた現象と考察を伝えたところ、詳細を知りたいとのことで検討会の資料を渡した。
当ブログに記載されている事がすべてなので、資料ではなくこの記事から過去記事にさかのぼってもらえば良いのだけれども、まぁ、良しとする。
資料を踏まえた上で一つ挙がった意見に、今から(時期的な話)ではレンゲの播種は間に合わないので物理性の改善はできないというものだった。
レンゲは安価に土の有機物量を増やしつつ、物理性の向上をする上での手段に過ぎないので、
廃菌床等の菌糸が張り巡らされた経験のある良質な堆肥を入れておけば、土の物理性は向上するだろう。
稲作での廃菌床の利用に関して注意があって、畑作のように播種や定植の前に施肥すると、稲作のような水を張って嫌気環境になる状態ではメタンの発生の要因になってしまう。
メタンを発生要因にさせないためには、
なるべく収穫した直後の段階で藁と一緒に鋤き込んでおいて、後は自然に草が生えてくるのに任せるのが良いだろう。
この方法での欠点は、冬の管理で田にレンゲ以外で草を生やすのを悪だとする地域の慣習だろう。
この慣習によって結果的に乾土効果に繋がり収量と秀品率が下がる要因となる。
畑作同様、田植えの直前に廃菌床を施用した時の対策として、
前回の稲作で使い捨てカイロ由来の鉄剤の肥料があれば良いの記事で触れた酸化鉄の散布でメタン生成菌を抑えるという手段の重要度が増すはずだ。
廃菌床にはリン酸が含まれていて有機物も豊富、合わせて酸化鉄による窒素固定によって肥料の三大要素の窒素とリン酸が確保でき、
中干し無しにより、水が常にある状態で川由来の金属系の養分も得られる。
これらが減肥に繋がり、環境負荷の低い稲作を実現することができるようになる。
後は近い未来の社会情勢を見越して、どこまで信じて実践するか?に尽きる。
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