田道間守がいた時代に熊野古道の紀伊路は利用されていたか?の記事までで、ヤマトタチバナと熊野古道のことを調べていたら、常世神(とこよのかみ)という記述が目についた。
常世神について、Wikipediaに記載があったので抜粋してみると、
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この神を祀ると、富と長寿が授けられ、貧者は裕福になり、老人は若返ると説かれた。
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この虫は、常に橘の樹に生る。あるいは山椒に生る。長さは4寸余り、親指ぐらいの大きさである。その色は緑で黒点がある。形は全く蚕に似る
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後半の記述に合致する昆虫は、
ナミアゲハの幼虫になる。
常世神の内容を読んで頭に浮かんだことがある。
ナミアゲハといえば、ミカンの葉やミカン科のサンショウに産卵することで有名な昆虫であるが、田道間守が日本にタチバナを持ち帰った時はナミアゲハが産卵できる植物は少なかった、もしくはなかったのかもしれないと。
タチバナは美味である上、健康効果が高い為、一度自生に成功してしまえば、株数が人為的に増えていく事は容易に想像出来るため、タチバナの本数に合わせてナミアゲハの個体数が増えていった事も容易に想像できる。
仙人の国である常世国から持ち帰った木にいた昆虫であれば、その昆虫を益虫だと捉えたくなる気持ちはよくわかる。
常世神の信仰はもうないらしいが、ナミアゲハを見かけた時は優しく見守る事にしよう。