トマトに限らず、施設内での栽培では鉄欠乏に陥りやすい。

鉄は土壌中に大量にある成分であるはずなのに、何故鉄欠乏に陥りやすいのか?


考えられる点は二点。

鉄がいくら多いといえど、土を酷使している場合は、吸収できそうな鉄の絶対量が少なくなっている。

もう一点は土壌の化学性の観点になる。




施設は降雨が無いため、露地作と比較して、土が大量に水を得る機会が少ない。

トマトであれば更に水を控えるという管理があるので、土が得られる水の量は更に少なくなる。


降雨というものは偉大で、若干酸性であるため、土に蓄積された肥料分を流してくれる。

そんな降雨がないと、



土壌分析の結果で石灰やリン酸が過剰になりやすいという傾向になりやすい。

石灰はく溶性の塩として蓄積されやすく、pHがなかなか低くなりにくいという傾向になる。

く溶性のくはクエン酸のく


適正のpHを考えるの記事で触れたが、鉄は土壌のpHが低い場合に吸収しやすく、中性のpH7に向かうに従って吸収しにくくなる。

植物が鉄を吸収する際、根の先端から有機酸を分泌し、周辺のpHを下げようとするけれども、周辺に緩衝性を持つく溶性の石灰の塩がありpHが下がりにくい。

合わせて、そもそもで発根量が少なく、有機酸の影響自体も少ない。


更に若干酸性に傾いている降雨も少ないわけで、三重苦のような状態で鉄の吸収が難しくなっている。


鉄は光合成にとって超重要な要素であるため、目立った症状が現れないような軽微であっても鉄欠乏であることはイタ過ぎる。

重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄


関連記事

鉄の吸収とアルミニウムの無毒化