地質図でまだ訪れたことがない地域について眺めていたら、ざくろ石帯という表記が目に付いた。
栽培ではあまり関与しないと、今まで柘榴石(ざくろ石)について注目してこなかったが、柘榴石もケイ酸塩鉱物の一種なので見ていくことにする。
柘榴石はネソケイ酸塩鉱物に分類されるケイ酸塩鉱物となっている。
ネソケイ酸塩というのは、孤立した SiO4 四面体が金属イオンと結びついた構造になっているそうで、今まで触れたケイ酸塩鉱物であれば、
化学組成が(Mg, Fe)2SiO4で示されるかんらん石もネソケイ酸塩鉱物に含まれる。
かんらん石は栽培上非常に重要な鉱物であるので、柘榴石も栽培でも注目しておくべき鉱物なのかもしれない。
※かんらん石は肥料の原料になっている
というわけで、早速、柘榴石の化学組成を確認してみると、柘榴石グループの一種である苦礬柘榴石がMg3Al2(SiO4)3になっている。
かんらん石との大きな違いはAl(アルミニウム)が含まれていることであり、それ故、かんらん石と比較して風化耐性がありそうだ。
柘榴石と聞いて、真っ先に思い浮かぶのが研磨剤で、研磨剤の要件を満たすには硬度の高さが必要なので、きっと風化にも強いのだろうとイメージしている。
余談だけれども、
柘榴石は宝石のガーネットの原石として扱われている石を指す。