前回のチーズの素晴らしさは乳糖を気にせず栄養を確保できることに引き続き、チーズについて学ぶために読み始めた
「チーズを科学する」(幸書房) - NPO法人チーズプロフェッショナル協会
チーズを科学するの本で感動した内容を紹介する。
とその前に
牛乳およびチーズに豊富に含まれている成分といえば、乳タンパクと乳脂肪がすぐに頭に浮かぶだろう。
あとはカルシウムというところか。
前回の記事でも牛乳からチーズに変化する際に、上で挙げた成分が素晴らしい移行率をしていることを記載した。
今挙げた乳タンパクの大半はカゼインと呼ばれる。
カゼインには様々な種類があるけれども、種類のことはここでは触れず、機能だけ紹介すると、カゼインはカルシウムと結合して、カルシウムの安定的な運び屋としての働きをする。
哺乳類で親から子へ乳を介して歯や骨を上部にするカルシウムを渡す時にカゼインが役に立つというわけだ。
上記で紹介した本でカゼインに関して興味深い話があり、その内容で更にチーズに関する自身の価値が上がった。
本から一部抜粋してみると、
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カゼインは哺乳類誕生前から存在し、歯および歯の周辺からすべての先祖カゼイン遺伝子が発見された。先祖カゼイン遺伝子にはカルシウムで沈殿するカゼイン遺伝子とカルシウムで沈殿しないカゼイン遺伝子があり、(途中省略)カルシウムで沈殿する先祖カゼインおよびカルシウムで沈殿しない先祖カゼインはリン酸カルシウムを歯に供給し、歯の石灰化を制御する働きがあったと考えられている。哺乳類はこのシステムを利用して仔にリン酸カルシウムを供給する手段、すなわちカゼインミセルを創出したと推測される
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※NPO法人チーズプロフェッショナル協会 - チーズを科学する - 幸書房の24ページより引用
詰まるところ、歯を形成する機能の進化形が乳であると言えるわけか。
例えば虫歯があったとして、虫歯は口のpHが下がって歯の表面が溶けることで孔があく症状であるが、カゼインミセルに包み込まれているリン酸カルシウムが孔を塞ぐと予想されている。
チーズで特に言えることで、チーズにはミネラルも豊富に含まれていて、pHが高めの食品であり、口の中のpHが下がりにくいともされる。
これらの相乗効果で歯に良い食材としての可能性が高いとされている。
虫歯に関してはチーズの中でもハードタイプで可能性が高いとされる。