前回の話は、
京都の東側にある比叡山と大文字山は風化しやすい花崗岩の個所が削られ、
風化しにくいホルンフェルスの個所が残ったためにできた山
という話題の元、
どちらの山も近所なので、
比叡山の山頂に行ってみた。
今回の記事の最初の写真は
比叡山の山頂にある展望台から見た景色になる。
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比叡山の山頂にはガーデンミュージアム比叡という庭園があり、
庭園ということで大きな岩もところどころ配置されている。
その配置されている岩というのが、
これ。
こんなに大きな岩をわざわざ山頂まで持ってこないだろう
ということと、
比叡山を登ってくる時に山頂に近づくにつれ良く見かけるようになったので、
おそらくこの岩がホルンフェルスなのだろう。
ホルンフェルスというのは、
地中で発生した花崗岩の素となるマグマが冷えて固まる際に、
マグマ周辺にあった泥岩や砂岩といった堆積岩が熱に接触して変成した変成岩で、
これらの堆積岩自体が固く風化しにくいという特徴があるので、
ホルンフェルスも固く風化しにくいらしい。
とりあえず、
土を形成するのが岩で、
岩毎に風化のしやすさがあって、
風化しやすいものが土の主要な構成になるわけだから、
風化しにくいというのは逆に構成要因になりにくい
ということになるわけで、
今回得た京都の東側には花崗岩とホルンフェルスの関係で形成された地形がある
ということを頭の片隅に入れておこう。
ちなみに比叡山あたりの地質図を確認しておくと、
青いピンの個所が
この写真を撮影した個所で、
ピンクが花崗岩、ピンクの上下にある緑が堆積岩(付加体)で、
緑周辺にあるのが堆積岩のうちチャートが多いものとなっている。