前回の水田の水が濁ったままだの記事で
畑作の連作を行った畑で土を休ませる目的で水田を行う田で、
入水後に水が全然澄まないという状況になったそうだ。
濁るというのは泥がなかなか沈殿しないからというのが真先に思いつくことだけれども、
もう少し丁寧に考えると何らかの物質がコロイド化していて、
コロイド化しているものが非常に小さくてちょっとした水の流れでも再び浮上している
ということが考えられる。
先にコロイドについて触れておきたいところだけれども、
コロイドについては過去の記事にまかせておく。
田でコロイドといって思いつくのはおそらく粘土鉱物だろう。
ただ、
肥料として頻繁に利用される2:1型のモンモリロナイトであっても、
上澄みはほんの数時間で澄んだ。
もし粘土であれば、モンモリロナイトよりも分子量が小さいものであれば沈殿は遅くなるかもしれない。
分子量が小さい粘土鉱物といえばカオリナイトか?
粘土鉱物以外でコロイドといえば、
洗剤や牛乳の時に話題になったミセルか?
どちらも界面活性を活用していて、
牛乳は特にイメージしやすいけれども、なかなか沈殿しない。
有機物のコロイドである場合は、
低分子の有害物質が塩となってコロイドになっている可能性がありそうだ。
田の濁りは現在ある知識を振り絞ると、
粘土鉱物に因るものと有機物に因るものがある。
前者であれば、腐植酸を活用すると沈殿しそうな気がする。
後者については時が解決するのを待つしかないか。
田の水が濁り続けるのは後者のような気がする。