石灰性暗赤色土を理解するためにはおそらく石灰岩の知識が必要。
そうであれば、
プレートテクトニクスの海のプレート(右側の青の方)のずっと右側のプレートが出来る場所に視点を移す必要があるはず。
プレートが出来る場所といえばハワイ辺りになるらしい。
火山の噴火の種類でハワイ式噴火というものがある。
粘性がとても低くドロっとした溶岩が流れるように移動するものらしい。
粘性がとても低いということはハワイの岩石は玄武岩質の火成岩だ。
玄武岩質の火成岩が海のプレートの基盤(一番底)になる。
次に火山から少し離れた海を見てみると、
炭酸カルシウムを殻とする生物たちが住むサンゴ礁が広がる。
ここのサンゴたちの遺骸が堆積して石灰岩が出来る。
ここで石灰岩の定義を再び持ち出すと、炭酸カルシウムを50%以上含む堆積岩だとする。
島から運搬される泥等はどちらかといえば粘性の低い岩石由来のものであるはず。
話はハワイ周辺で形成された玄武岩が日本の方向に移動してくる際に形成される堆積岩のパターンを見てみる。
※誠文堂新光社 高木秀雄 日本列島5億年の生い立ちがや特徴がわかる 年代で見る日本の地質と地形 20ページの海嶺から海溝に向かって海底に堆積する地層の層序の図を参考にして作成
※一番上の層は簡略化した
海のプレートが右側から移動してくる時、上図のような順で堆積岩が形成される。
石灰岩は玄武岩の層の上に載っかるように配置している。
この堆積岩らが陸側のプレートにぶつかる時にぐちゃぐちゃにかき混ぜられて付加(メランジュ)される。
これらの内容を踏まえた上で、
滋賀県の米原近くの醒ヶ井宿に目を向けてみる。
醒ヶ井宿の東側の山は石灰岩で有名である。
ということで東側の山の地質を確認してみると、
石灰岩を取り囲むように玄武岩がある。
所々にチャート(オレンジ)の箇所があるのも海底に堆積する地層の層序の規則通りだ。
a***********************mさんによる写真ACからの写真
それでは日本国内で暗赤色土で有名な山口県の秋吉台の地質を確認してみよう。
醒ヶ井程ではないけれども、石灰岩の東側に玄武岩(緑)の箇所がちらほらとある。
石灰性暗赤色土は玄武岩の影響も受けている可能性が高いはず。
玄武岩の影響があれば、土の赤さや粘土質であることも納得できる。
追記
暗赤色土には黄色っぽいものもあるけれども、それは玄武岩質の成分が少ないからと説明出来る。
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