長崎地区青年農業者連絡協議会で土壌分析の活用の話をしましたの時に話題に挙がったことで、以前他のところでもよく聞いたことで、長崎県のとある地域では赤土の客土が頻繁に行われているということがある。
客土をしているのであれば、採掘元の土質なり地質あたりが気になるところなので、土質から調べてみると、
様々な土質がある中で、暗赤色土というものが目に付く。
有機質が蓄積している黒ボク土や森林土あたりに所々に分布している。
この暗赤色土というのは他の地域でも時々話題になる。
一体どんな土なのだろうか?
地図の土質名のリンクをクリックすると各土質の説明があるので、そこから抜粋してみると、
/********************************************************/
暗赤色土は暗赤色の次表層をもつか、石灰岩あるいは「石灰質堆積物」に由来する土壌で塩基性の土壌である。母岩となる塩基性の強い岩石(蛇紋岩、石灰岩など)に強く影響を受けた土壌。暗赤色土は、一般に有機物含量が低く、粘土含量が高く、有効土層が浅い。基岩が玄武岩、安山岩の場合、風化または腐朽した礫を多く含み、石灰岩の場合は干害の影響を受けやすい。
/********************************************************/
※暗赤色土 - 日本土壌インベントリーより引用
暗赤色土は三種類あって、
土質の名称や地質から判断するに、島原の土は粘性の低い火成岩が風化したもの且つ土壌のpHが高めのものであることがわかる。
※暗赤色土は石灰性、塩基性と酸性がある
今回は塩基性暗赤色土ということで塩基性から触れると、
京都の夜久野高原で見た玄武岩質の岩石が風化して、まだ腐植が溜まっていないところが塩基性の暗赤色土となるだろう。
所謂、赤土粘土と呼ばれるものでミネラル豊富且つ腐植との相性が良い粘土質の土であるはずだ。
ここから更なる風化作用でミネラルが溶脱したものが酸性の暗赤色土となる。
酸性であっても、粘土の質は良いままであるはずだ。
夜久野高原の田倉山周辺の畑の土を見ていたらよくわかる。
となると塩基性もしくは酸性の暗赤色土はこれから黒ボク土になっていく土なんだろうな。
そういう土を客土の材として利用するのは非常に有効であるはずだ。
先日の話題でも赤土客土しているところが年々栽培しやすい茶色い土へと変化していっているらしい。
関連記事