今年も観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです2022の記事で触れた通り、観測している田で今年も米を無事収穫できたので、改めて、
稲作の大規模化に向けた土壌の物理性の向上の技法の確立は急務の記事で課題として挙げた稲作の大規模化の技術開発について触れていきたい。
稲作の大規模化は一見すると米の利益率の改善に有効な手段に見えるけれども、土の管理がずさんになり、大雨一回で壊滅的な状況に追い込まれるリスクが増大する恐れがある。
※稲作を辞める大きな要因の一つに田に土砂が大量に流れ込むということがある
ただ、大規模化した方がイネの収穫後にレンゲのタネをまいて大規模レンゲ米なんてことをするのは播種時期の観点から現実的ではないので、ここをどうにかしなければならない。
これからの稲作をする上で意識しなければならないことが、温暖化に対応した栽培で、これを解決する手段は中干し無しがある。
中干し無しをするためには稲作中の硫化水素の発生を抑える必要があり、そのためには土の物理性を向上させておかなければならない。
稲作のごま葉枯病は土壌劣化に因るものだと考えるとしっくりくる
ここで課題になるのが、
・土の物理性を向上させる植物性の有機物資源の確保
・安定的に田に入水できる水資源の確保
がある。
先に後者について触れておくと、上流域で里山の保全に取り組む必要が出てくる。
前者の植物性有機物の方は、
グリーンモンスターことマメ科のクズの葉に注目している。
クズを大規模化した田分刈り取ることなんて出来ないと思うかもしれないが、
海外の情勢からクズの管理の延長して葛布の製造が徐々に増え、繊維として使えない葉を堆肥として用いるようになるのではないかと。
クズはマメ科でレンゲのように葉は土に馴染みやすいのではないか?と期待している。
グリーンモンスターと言われるぐらい成長が旺盛でも、おそらく田すべての有機物として賄うのは難しいはず。
他の植物性の有機物としての候補は水草(海藻)になるのかな。
水田であれば、海藻の塩分問題も潅水によって回避できる。
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