ハチミツが花蜜と花粉によって出来ているならば、花蜜と花粉の各々でどのような成分が含まれているのか?を知りたくなるのが常だろう。
ということで、これらの疑問を解消してくれるような本を探してみた。
まずは花蜜。
古い本ではあるけれども、
平凡社から出版されている川那部浩哉編集 シリーズ地球共生系3 昆虫を誘い寄せる戦略 植物の繁殖と共生から花蜜の説明を抜粋してみると、
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花蜜に含まれている主要な成分は糖分であるが、花蜜中には少量のアミノ酸・フェノール・アルカロイドなどが含まれる。
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※上記の本の18ページより抜粋
糖分の構成に関しては、ハチミツの美味しさと各種糖の甘味度の記事で記載した。
花蜜中のフェノールはフラボノイド等であるはずなので、おそらく香りにも影響を与えているはず。
続いて花粉の方だけれども、
NTSから出版されている宮澤七郎等監修 花粉の世界をのぞいてみたら -驚きのミクロの構造と生態の不思議-に詳細が記載されていたので、この本を参考に紹介すると、
※単位は%
糖質とタンパク質で半分を占めるが、全体の1/4程をビタミンやミネラルが占めている。
ミネラルは主にカリウム、カルシウム、マグネシウムや鉄で、ビタミンはC、A、Bなどになっている。
更にこの本では花粉にはフラボノイドやカロテノイドといった色素があり、これら色素がハチミツの色に影響を与えていると記載されている。
花粉に色素がある理由は諸説あって、紫外線から花粉を守る等に役立っていると考えられている。
ハチミツの美味しさを探る上でインベルターゼが重要であるはずの記事で、ハチミツ中の糖はインベルターゼという転化酵素によって、二糖を単糖にして貯蔵という話題があった。
インベルターゼがどのような補酵素を必要としているか?という情報は見当たらなかったけれども、おそらくミネラルやビタミンを必要としているはずで、この予想が正しければ、ハチミツ中の花粉が味に大きな影響を与えている可能性が高くなる。
となると、養蜂家は巣箱をどこに置くか?や蜜源を増やす以外にハチミツを質を上げる手段があることになる。
なんてことを書いたけれども、手段について今後このブログで触れることは無いだろう。