前回の記事の薄い色の花弁のアサガオの花が咲きましたで見た薄い花弁のアサガオの花でいくつか気になることがあった。

これは私だけではなく、この株だけ生育が遅いと話題に挙がる程、様々な方でも一目瞭然な違いだった。



これは植木鉢を上から見た時のものだけれども、

写真の中心や左上の方に葉の色が薄いものがある。


これは発芽した時からずっとそうで、色の薄い(黄緑)葉の株は生育が遅い傾向にあった。



この色の花が咲いた時に、この色はなんと呼ばれているのだろう?と気になったので、



株式会社誠文堂新光社の朝顔百科を開いた時に合わせて



仁田坂 英二著 変化朝顔図鑑 アサガオとは思えない珍花奇葉の世界 - 株式会社化学同人を確認してみたところ、葉に黄葉という変異があり、光合成の能力が劣るため、成長が遅れ株が小さくまとまるという記述があった。




この内容に関して、今までの知見をフル動員して考えてみる。



この色の変異は2つのパターンが考えられる。

一つはフラボノイドの合成量は正常だけれども、



フラボノイドの合成で黄色いフラボノイドから青いフラボノイドの合成に関与する酵素の発現量が減少し色が変わらない。

幻の黄色いアサガオに迫るためにキンギョソウを見る


もう一つは上記の青いフラボノイドの合成に関与する酵素はあるけれども、そもそもの話でフラボノイドの合成量が少ない株。


個人的な見解だと後者のフラボノイドの合成量の低下の方だと予想している。

なぜ合成量の低下を予想しているか?というと、


山猫さんさんによる写真ACからの写真


植物が有害な紫外線から身を守る為のフラボノイドの記事で触れた植物の葉が紫外線対策としてフラボノイドを溜め込み遮光に利用するという話題があり、アサガオの株全体でフラボノイドの合成量が減少したという話と一致する。


葉が紫外線を受光すると活性酸素が発生し、その活性酸素を除去するために貴重なアミノ酸を回収屋のグルタチオンとして利用する頻度が増して、成長の方にアミノ酸を回すことができず成長が遅れる。

光合成とグルタチオン


ちなみに前者の黄色いフラボノイドから青色のフラボノイドの合成に関与する酵素の発現量が減少し色がつかないという予想を外したのは、



青色になる酵素の発現量が少ない場合でフラボノイドの合成量が正常であれば途中の色である黄色や赤といった色になるはずだから。

とりあえず、今回アサガオから得た黄葉は株全体で成長が遅くなる傾向があるということを一つの知見として捉えておこう。


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