造岩鉱物の角閃石を見るの記事に引き続き、


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黒雲母を見ることにする。


黒雲母を含む雲母といえば、


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※図:上原誠一郎 粘土鉱物基礎講座Ⅰ 粘土の構造と化学組成 - 粘土科学 第40巻 第2号 100-111 104ページより引用


2:1型粘土鉱物と似たような結晶構造を持つ一次鉱物として扱われている。


黒雲母の化学組成を見てみると、K(Mg,Fe)3AlSi3O10(OH,F)2となっていて、様々な金属が含まれていることがわかる。

黒雲母 - Wikipedia


結晶構造は


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※図:3つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち|講談社BOOK倶楽部 138ページより引用


平面的網状型と呼ばれる構造をしていて、ケイ酸が平面的であり網状に重合している。


おそらくだけれども、


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※図:粘土鉱物の構造と化学 - 化学と教育 68 巻 9 号(2020 年)356ページより引用


上の図の粘土鉱物の結晶構造モデルにおける四面体シートの箇所を上から見たものが平面的網状型になるのだろう。

であれば、雲母における八面体シートはAl、KやOHで形成されているのだろうか?


ここらへんは更に他の鉱物の結晶構造を見ていけば、明確になってくるのだろうか?

黒雲母から粘土鉱物へ変成する過程を詳しく見ることでも明確になるかもしれない。


追記

層状になっているケイ酸をフィロケイ酸と呼ぶ