最近、廃菌床の話題がちょくちょく挙がり、廃菌床のことをまとめる機会が増えた。
廃菌床というのはキノコ栽培で使用された培地のことで、キノコがある一定以上生えて収穫された後に廃棄されたもの。
キノコというのは、作物栽培の堆肥として非常に有用な木質系の成分の終盤の分解者にあたり、キノコがしっかりと生えきったものであれば、堆肥として利用すれば土に障害なく有効な形で作用してくれる代物だ。
成分をまとめたりといろいろしていたらふと頭に浮かんだことがある。
今回は正誤気にせず頭に浮かんだことを書くことにする。
木質資材の主要成分といえばリグニンという難分解性有機物だ。
リグニンといえば植物体の中で最も強固に結合した化合物で、食害を受けた植物が以後の守りとして細胞壁に組み込んだりもする。
植物はリグニンを合成する際、銅やマンガン等の金属の助けを借りて合成する。
キノコはそんなリグニンを分解する。
植物が銅の強力な作用によってリグニンを生み出したならば、キノコもまた銅の強力な作用によって分解するだろう。
キノコ栽培において収穫時に銅は減ってしまうだろうけれども、培地を止めるタイミングはキノコが出尽くした時では無いはず。
というわけで、
ここにはまだ植物とキノコの銅を介したリグニンの攻防のポテンシャルは残っているはずで、そんなポテンシャルを土に混ぜて、廃培地の持つ土に馴染みやすい木質成分が土をフカフカにして、
こんな感じでミネラルの吸収を盛んに行う側根や毛細根がたくさん生えて、作物は廃培地に含まれる本来であればキノコが活用しようとしていた銅を吸収する。
結果、株が全体的に強くなり、虫による食害や病原菌の感染が減る。
こんなことが起こっていたりして!?
とふと思った。
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