神武東征とシイの木までの記事で様々な木に当たっている漢字の歴史を調べていたら、次から次へと興味深い内容に繋がり、漢字に込められた思いに感動している。
前回の記事では、シイに当てられている椎という漢字と古事記について調べてみたら、
※上の写真はイメージ
古代の船で用いる椎棹(しひさを)という漕ぐための棒の話題にたどり着いた。
ここで改めて、
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古代の船の材料となったクスノキについて調べてみることにする。
クスノキを漢字で書くと、木偏の章で樟か、木偏に南で楠になるそうだ。
ここでいつも通り、各々の漢字と古事記で調べてみると、鳥之石楠船神(とりのいわくすふねのかみ)という神話にたどり着いた。
鳥之石楠船神 – 國學院大學 古典文化学事業によると、古事記では神として、日本書紀では物体的な船そのものとして描写されているそうだ。
※日本書紀では「神」の称も付いていないことに注意
名前からわかる通り、古代船の材料としてのクスノキを指している。
上記のリンクの文章を読み進めてみると、スサノオノミコトの抜いた抜いた毛が、杉、檜、柀(まき)と樟になり、それぞれの樹木の用途を定めたとされている。
ここで気になるのが、杉、檜、柀は針葉樹になっていて、樟は広葉樹になっている。
これは個人的なイメージになるが、スギやヒノキは北の方で、クスノキは南の方のイメージがある。
立花山クスノキ原始林/日本の特別天然記念物【動物と植物】 - 公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会
このイメージが共存するような場所は何処になるのだろう?と。
木国こと現在の和歌山南部辺りになるのかな?