余分な養分は緑肥に吸わせろ。リン過剰の場合までで、土壌分析の結果で高ECやリン酸過多は緑肥に吸収させ、すき込んで土に還すと団粒構造の成分として安定して、過多による悪影響は減るだろうという予想が出来た。
今まで話題に挙げたもの以外で過多になりやすいものとして、炭酸石灰(リン酸石灰も含む)と硫酸石灰があるけれども、これらはどうだろう?
緑肥は密集させることにより効果を発揮する上、根がしっかりと生えるものを選択するので、作中や休耕の時よりも高密度で根が入り乱れることになる。
そうなると当然、く溶性である炭酸石灰は消費され、土壌の石灰の量は減ることになる。
体内に取り込まれたカルシウム(イオン)は、繊維質を丈夫にするために繊維の間に入り込んだり、様々な酵素の鍵として働くことになる。
他にもカルシウムの役割はあるけれども、すぐに思いつくものは上記の2つだけなので、これらの機能を前提に土に還してみると、繊維質に入り込んだカルシウムは弱い結合だったので、繊維質が団粒構造に取り込まれる時におそらくカルシウムは外れて土壌に戻るだろう。
酵素の鍵としてというものも細胞内ではイオン化しているため、これらも土に還した時に外れて元の状態に戻るだろう。
となると、高ECの窒素やリン酸程、すき込み後に影響を与える量は減っていないだろう。
カルシウムはミミズ等の土壌の小動物によって、二酸化炭素と結合して方解石という石、つまりは炭酸塩に戻すので、カルシウムというものは作用しやすい形で土に残りやすいのだろうな。
緑肥を育てることによって、強靭な根が所狭しと入り込み、それが団粒構造の元になり、保肥力が増えるため、相対的にカルシウムが少なくなるように見えるだろう。
あとは排水性が高まって、イオン化しているカルシウムが地下の深いところにいくか?
緑肥による物理性の向上に期待というところかな。
物理性が向上すれば、厄介な硫酸石灰過多もどうにかなる。
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