前回までの記事までで、
植物の光合成では多量な二価鉄を必要としていて、
植物は二価鉄を得る為に光合成産物の一部を使用して調達する
ということを記載した。
二価鉄は過剰症になりやすい
ということも記載した。
二価鉄と言えば思い出すのが、
岐阜県の飛騨小坂にある巌立峡(がんだてきょう)だろう。
巌立峡とは火山の噴火により形成された溶岩流が川の風化作用によって削られてできた渓谷で、
現在も溶岩流由来の岩石が削られ続けている。
巌立峡の横を流れる川を下ると、
泉質が含鉄(Ⅱ)-ナトリウム-炭酸水素塩、塩化物の鉱泉がある。
この鉱泉は川の水を直接使っているというわけではないけれども、
起源は上流にある山の水とされる。
近くに湧き水があって、
地元の人曰く、
周辺(川も含む)の水質はマグネシウム、カルシウムとキレートされた二価鉄が多いとのこと。
これらの話を栽培で活用できる情報としてまとめると、
上流がどのような地質によるかに
二価鉄を多く含む川というものがあるということになる。
それでは、
この地域の上流が何であるかをまとめてみると、
冒頭で巌立峡の溶岩流が削られと記載したため、
わかりやすくこの岩石を元に話を進めることにして、
この場所の地質を調べてみると、
非アルカリ苦鉄質火山岩類(安山岩・玄武岩類)となっている。
余談だけれども、
今回話題に挙げた川の下流に
食味試験で高スコアを出した米の産地がある。
-続く-