飛騨小坂の巌立峡の近くに湧水「霊泉覚明水」があった。
湧水を知ることでいずれ何らかの役に立つような気がしているので、
メモも含め記事としてまとめておく。
霊泉とは不思議なはたらきをもつ水。神仏の加護が受けられるという水という意味があり、
周辺に玄武岩質的な火山岩、豊富な水と滝の多さから、
ここから湧いている水に不思議な作用があることは予想できる。
不思議な作用については次回記載する。
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覚明水
御嶽登山道飛騨小坂口を開いた覚明行者は是より先、天明年間に木曽黒沢口の大改修を達成し、御嶽山頂を極めた覚明は、西方眼下に広がる飛騨からの開道を志し、遠く東濃路を迂回して小坂郷落合村に来り、吉蔵方を宿となし開山の準備を進め、同村の小右衛門を案内人として御嶽へ向かったのは、寛政三年(1791)五月のことであった。
其の朝、途中の下島村九郎助方では、新居の建前が始まって居た。覚明は履いて居た一本歯の下駄の歯を切り縮め、一之鳥居を経てくらがり八丁に差し掛かるや、大岩の下から凛々と湧く清水を発見。今回の街道は渓や、沢から程遠い溶岩台地や、尾根伝いの道筋なので、飲料水補給の困難を案じていた折柄、是幸いと携えた瓢にこの清水を満たし勇躍して山頂を目指したのであった。
以来二百余年に涸れること無く、くらがり八丁の覚目水として世に知られ、特に本町の数多い泉の中での霊水である。
くらがりに若葉が光る覚明水 吟
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行者が山頂を目指す上で飲水を如何に調達するのが大変であって、
山道に湧水があるのは大変ありがたいということか。
行者と湧水の話は以前訪れた奈良の洞川温泉でも同様のことが記載されていたな。
湧水のところにコップが用意されていたので、
早速飲んでみた。
※湧水のため飲用は自己責任のような意味合いの看板が立てかけてありました。
飲んでみると、
後からじわじわとくる苦味がある水でした。
周辺の水質はマグネシウム、カルシウムとキレートされた二価鉄が多いと聞いていたので、
おそらくこの苦味はマグネシウム(苦土)なのだろう。
湧水は断層のところで湧くということを以前どこかで見聞きしたので地形を確認してみたら、
断層(黒い線)があった。
霊泉覚明水の湧水があった場所はピンの左側なので、93の右側の断層が影響しているのだろうか?
知らなければならないことが非常に多いと感じる今日この頃…