写真を掲載することができないのだけれども、

ちょうど2年前あったりにSNS経由で知人から一枚の写真が届いた。


その写真は有機栽培をされている方の畑が4年目を迎えたあたりで、

畑にいた作物を食害する鱗翅目の幼虫の至るところから白い菌糸が出ている写真だった。


その姿は


kaiko_hakukyou

※図はhttp://www.silk.or.jp/silk_gijyutu/pdf/8-4_5setsu.pdfの144ページ目より引用


カイコの白きょう病にそっくりであった。

※上の写真の下の方


白きょう病というのは、昆虫病原糸状菌に感染することで発症する。

昆虫病原糸状菌 - Wikipedia


白きょう病の菌は森や農耕地の土で普通に発見することができ、

絹の生産に関わるカイコの飼育において甚大な被害を及ぼす病気として扱われている。


栽培では白きょう病の恩恵をすがれないかと

ボーベリア バシアーナ剤という形で生物農薬として利用されるという一面もある。


今回話題に挙げた菌の現在わかっている生態の知見を発見出来れば、

ヨトウ対策の活路が見つかるかもしれない。

サナギタケの胞子はどこにいる?


それと

以前投稿した記事のミイラ化したイモムシは昆虫病原糸状菌によるものだったのかもしれないな。

アブラナ科作物の葉の上でイモムシはミイラになって死んでいた


読み物

昆虫の病原糸状菌抵抗性機構と昆虫病原糸状菌の昆虫への感染機構 蚕糸・昆虫バイオテック 82 (3)