奥が深すぎるワインの熟成に引き続き、ポリフェノールの方の熟成を見ていく。
ワイン関連で出てくるポリフェノールというものが、色素のアントシアニンとタンニンらしい。
丹波の黒大豆の黒い色素の際に触れたポリフェノールを持ち出すと、
By Espresso777 - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link
ブドウの果皮にも含まれるプロアントシアニジンが酸に触れると生成されるアントシアニンとカテキンがワインの熟成の初期段階にあるものだと予想出来る。
ここでお茶の知見を持ち出すと、タンニンの一種であるカテキンは渋味と若干の苦味の要素となる。
渋味は多すぎてもダメだし、少なすぎても物足りなさを感じるはずで、このカテキンの量がワインの熟成で重要な要因となっているはずだ。
このカテキンが鉄と銅が存在するところで酸素と反応すると、非常に反応性の高いキノンを形成する。
このキノンの反応性によりワイン中にアルデヒドが増えていく。
※アルデヒドも量が大事
ワイン中でもポリフェノール酸化酵素(PPO)があるので、紅茶の際に挙がったカテキンの縮合もあり得る。
※PPOはカビ等の真菌由来のものもある
ワインの熟成の過程で褐変が起こり、ワインの色がくすんでいくことになる。
君影草♪(きみかげそう)さんによる写真ACからの写真
ここでワインの熟成に必要なオーク樽の話題を挙げる。
この樽はブナ属のオークという木から造られた樽で、若干の酸素と木に含まれるタンニンを徐々にワインへ放出する。
樽の大きさで、ワインが酸素に触れる表面積が変わり、樽をどれ程利用したか?によってワインへのタンニンの移行量が異なる。
詰まるところ、樽一つとってもワインの品質に影響を与えている事になる。
渋味の次に酔いの要因であるアルデヒドに触れたいが、今回の記事が長くなったので次回に触れることにする。
-続く-