東海大学出版 耐性の昆虫学で昆虫の耐寒性ということで、氷核活性細菌という話題があった。
水の特性として、不純物が全く入っていない水であれば、-20℃であっても凍らないが、不純物が少しでもあると融点が上昇する。
昆虫の冬眠では、胃の内容物を出し切って、体液の不純物を極力なくした状態で融点を下げて厳しい冬を越すらしい。
ここで一つ興味深い話題があって、
葉の表面に氷核活性細菌というものがいて、その菌を摂食してしまった昆虫は体液が凍結しやすくなることで耐寒性が減る。
※氷核活性細菌を応用して害虫防除を行おうという話まで記載されていたが、この話はここでは触れないことにする。
※葉以外にも土壌中とか様々なところから氷核活性細菌は分離されている。
氷核活性細菌としてどんな細菌が発見されているかというと、シュードモナス属、キサントモナス族やエルビニア属細菌から氷核活性能を有することが発見されている。
シュードモナス属といえば、鶏糞堆肥の熟成の際に見かけた。
キサントモナス属は飛ばして、
エルビニア属といえば、軟腐病菌もエルビニア属だった。
ここでふと思ったのだが、
今回は氷核活性細菌で耐寒性だったが、耐寒性以外でも昆虫に影響を与えている葉面の細菌がいるのではないかと。
となると殺菌剤を使用することで、昆虫による食害が増すことがあるのではないか?
これに関して興味深い読み物を見つけたので、それを紹介しようかと思ったが、今回は長くなったので次回に続きを記載しよう。
-続く-
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