PA160005

アブラナ科作物の葉の上でイモムシはミイラになって死んでいた


先日記載した葉物野菜の葉の上でイモムシがミイラになって死んでいた。

畝間にもイモムシの死体がゴロゴロしていたという話


PB080743

※この写真はイメージです


ここは農薬を使用せずに栽培をしている畑(オーガニック)で、たくさんの箇所で様々な種類の野菜で同様の現象が発生していた。


症状はBT剤を使用した時と同じ様なもので、作物自身が殺虫性のある結晶性タンパクを持っていた可能性が高い。

BT剤という名の生物農薬


世間にはBT毒素を組み込んだ遺伝子組み換え作物があるけれど、今回のイモムシをミイラ化させた作物は、種苗会社から購入したよくあるF1品種で遺伝子組み換えではない。

F1種子と雑種強勢


F1種子ということで隠れたポテンシャルが発揮したということも考えにくい。

F1種子の欠点


様々な葉物野菜で同様の抵抗性を持ったことから、どうやら何らかの細菌と共生した可能性が高い。

植物と土壌微生物は互いに助け合う


考えられることは2つ。

一つは葉の上にBT毒素のような化合物を持つ細菌がいた

もうひとつは土壌で細菌が合成したBT毒素のような化合物を作物が受け取った


前者は、虫がかじった箇所にたまたま細菌がいなければならないので、


PA160005


虫食い穴がほとんどないという状態にはおそらくならないだろう。

葉の上に細菌がいたとしても、BT毒素を万遍なく配置しているはず。


どちらにも言えることは、農薬を使用しないで栽培した土壌の作物がBT毒素を持っていたということには変わりない。




さて、これを踏まえた上で、作物の中に植物以外の遺伝子が入り込むことは不自然でないことは以前説明した。

遺伝子組み換えは日常的に起こっている


しかもオーガニックを匠のレベルまで追求すると、植物以外の生物の持つ毒素を作物が所有できる可能性があるということがわかった。


その毒素は人為的に遺伝子組み換えした作物(GMO)が持つものと同じか類似したもの。


遺伝子組み換えをしようがしまいが、オーガニックを突き詰めると同じ結果になるということに対して、植物以外の遺伝子が入り込むことは不自然だと遺伝子組み換えを反対している方はどのような意見を出すのだろうか?


とりあえず言えることは、土作りに手間暇かける分、オーガニックで同様の抵抗性を持たせながら大規模化は難しい。


資材を確保しながら、同様の環境になるまで1年は待たなければならないからね。


更に言えることだけど、自然に抵抗性を獲得した作物の方が圧倒的に美味である。


当たり前で、作物がストレスなく育つ環境が徹底的に組まれているため、変な味の成分をほとんど貯めこまない(はず)

苦味を感じるのは生命の危機


関連記事

非殺虫性のBTは人の癌細胞を選択的に破壊する

エノコロを見て思い出す師の言葉

廃菌床のポテンシャル