健康的に生きる上でカロテノイドが大事だから蓄積するのだろうの記事で、植物が常に晒される太陽光の紫外線対策として合成されるカロテノイドは、動物が摂取すると免疫の恒常性の維持に関与するという内容を記載して、この内容からこれからの社会で絶対にカロテノイドの知見が重要になると思ったので、カロテノイドについてわかっている事を片っ端から触れたくなった。
ウィルスによる感染症に対して我々は正しく恐れる程の知見があるか?
カロテノイドというのは、
ニンジンのオレンジ色の色素のβ-カロテンや、
トウモロコシのゼアキサンチン(キサントフィル)あたりの色素で、黄色から橙色までの色調の色素である。
植物体内においてカロテノイドは光合成時に発生する活性酸素や熱を逃がす為に使用されていて、動物はこの機能を拝借して免疫の恒常性を維持する。
植物体内でのカロテノイドの他の働きは、花弁の色を暖色系で鮮やかにして、昆虫等を呼び、他の花に花粉を運んでもらう時に役立つ。
このカロテノイドはどのように合成されて、どこに蓄積させるのだろう?
後々は栽培の肥培管理によってカロテノイドを増加する事ができるのだろうか?ということが気になったので、早速検索してみたところ、
総説 花を彩るカロテノイド:その多様性と蓄積制御機構 - 園学研.(Hort. Res. (Japan)) 18 (4):335–347.2019
という読み物にたどり着いた。
Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる
カロテノイドの合成で必ず通過する中間体のフィトエンはメバロン酸経路もしくは非メバロン酸経路によって合成され、この部分は触れない事にする。
フェトエンにいくつかの酵素が関与して、
User:Slashme - Drawn in BKchem, perl, inkscape, vim, パブリック・ドメイン, リンクによる
両端が環状になることで、β-カロテン等になり、
akane700 - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
環状の箇所に水酸基(-OH)が付くことで、キサントフィルに分類されるものになる。
これらの変化で光の吸収する波長が異なり、色が異なっていく。
次にどの器官でカロテノイドは合成されているか?について触れたいが、長くなったので今回はここで終了する。
-続く-