前回の吉野の葛餅の記事で餡入葛餅の上にきな粉をまぶして食した事を記載した。
葛餅の主原料である葛粉はマメ科のクズの根から出来ている。
クズの根といえば、漢方の葛根湯の主原料でもあるわけで、薬効も期待出来る。
というわけで調べてみた。
マメ科植物と聞いてすぐに連想するのが、おそらく根粒菌だろう。
根粒菌といえば、イソフラボンなので、クズのイソフラボンを調べてみたら、
Yikrazuul - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる
プエラリンというフラバン骨格に糖が付与されたイソフラボンが引っかかった。
複数の水酸基(-OH)を持つので、ポリフェノールに分類されるらしいが、フラバン骨格の方の水酸基が離れて配置しているので、下記の記事に記載されている効果があるかは私の知識レベルでは判断できない。
Wikipediaに記載されている内容だとプエラリン自体にも薬効があるらしいが、ヒト腸内細菌由来プエラリン代謝酵素の単離と遺伝子クローニング - 富山大学 和漢医薬学総合研究所によると、プエラリンは人の腸内細菌によって、
Slashme - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
ダイゼインを経て、
Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる
エクオールになって、乳がんや前立腺がんの予防に関与している可能性があるそうだ。
読み物
クズのイソフラボンとサポニン関連
腸内細菌による配糖体の加水分解と代謝活性化 - 腸内細菌学雑誌 26 : 223-233,2012
補足
マメ科の根にイソフラボンが多いのは、根がイソフラボンを介して、根粒菌と共生関係を築くのに使うとされる。
実の方にイソフラボンが多いのは、おそらく実が発芽した際の幼苗の根がすぐに根粒菌と共生関係を築く為であるはず。
ダイズにイソフラボンが含まれるのはおそらく上記の内容が理由だろう。