最近知った言葉で松下幸之助の「学ぶ心さえあれば、万物すべてこれわが師である」というものがある。

人からかけられた言葉だけでなく、日常で目に入る様々なものからでも学ぶ事が出来ると解釈している。


ビスマルクの有名な言葉で「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」がある。

どうやらこれは教科書的な歴史ではなく他人の経験を糧にするという意味合いが強いらしい。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と「誤解」で検索するとそんなニュアンスのものがたくさん引っかかる。


これら2つの言葉を個人的に都合よく解釈して、食文化から学べる事が多いのではないか?と常日頃から思っている。


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水田の畦でよく見かけるヒガンバナには毒があるけれども、その毒を回避して非常食に加工できるという背景に多くの人のたくさんの大失敗があったからだろうと思っている。

村人は彼岸花を愛し、切り札とした


といった話はここまでにしておいて本題に移る。




先日、奈良県の香久山付近にいってきた。

香久山といえば明日香村の北部に位置している。


明日香ではないけれども、明日香周辺の伝統的な和菓子で、


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葛餅というものがある。

葛餅にしては色が濃いのは、餡入の葛餅を購入したからだ。

アズキの種皮から発見された色素


葛餅といえば、葛粉で、


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HiCさんによる写真ACからの写真


秋の七草の一つのクズで冬期に根に溜め込んだものを粉にしたものであるらしい。

葛粉 - Wikipedia


Wikipediaの記載を見ると、葛粉の製造は根気がいる作業であるらしい。

購入した葛餅の成分表を見ても、本葛粉/増粘多糖類と記載されていたので、ペクチンか海藻から抽出した多糖類と混ぜているのかな?

免疫の向上には水溶性食物繊維が重要な役割を担っているはず

発根量が増したアオサ肥料

増粘安定剤 - Wikipedia


他に気になる成分として砂糖が記載されていた。

砂糖といえば、美味しんぼという漫画で砂糖の製糖自体が比較的最近の技術という事を知り、歴史的な葛餅の製造方法とは異なるかもしれない。

砂糖の歴史 - Wikipedia

美味しんぼ - Wikipedia


葛粉を辿ると得られる事が多い予感がする。


余談だけれども、


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餡入の葛餅の上にきな粉をまぶして食した。

餡はマメ科のアズキで、葛餅の葛粉はマメ科のクズで、きな粉はマメ科のダイズから出来ている。

マメづくしだった。

マメを食え、マメを


100%葛粉で出来た葛餅だったらとんでもなく健康的な和菓子なのではないか?

その内容は次回以降で触れる事にする。