植物は見えない程の干ばつでリン酸を大量に使用しているかもしれないまでの記事でビタミンB3ことナイアシンが肥料として重要になるかもしれないという話題を記載した。
今回はナイアシンが豊富に含まれている有機質肥料について考えてみる。
※今までの記事ではシロイヌナズナにナイアシンを与えた時の話題だったが、他の作物でもナイアシンの肥効があるものとして話を進める。
ナイアシンが豊富に含まれている有機質肥料を思い浮かべると、真先に頭に浮かぶのが、
米ぬかになる。
米ぬかは発酵によく用いられるが、様々な生物でナイアシンがサルベージ経路により回収されていることを考えると、微生物と吸収の競合を起こしたとしても、いずれは作物が吸収できる成分であると予想できる。
他に魚粉肥料にもナイアシンが豊富に含まれているとされている。
おそらく大豆粕等の食品残渣由来の有機質肥料にもナイアシンは残留しているはずで、これからの猛暑日が増えると予想される中、栽培体系に食品残渣系の有機質肥料を組み込む必要は生じてくるはず。
廃菌床も、キノコ栽培時にビタミンの添加として米ぬかを与えていて、キノコ収穫で持ち出しが多いかもしれないけれども、それなりに残っている可能性はあるため、廃菌床堆肥も作物に乾燥耐性を与える可能性は十分に有り得る。