農業用の直管パイプは何からできている?3までの記事で農業用直管パイプに含まれている成分を見てきて、原料となる石炭の灰分として酸化チタン(TiO2)が含まれていることを知った。

植物学でチタンを見聞きすることはほぼ無い。


もともとのお題であった直管パイプ由来のサビの粉を水田に散布した場合、作物に悪影響をあるのか?という疑問に対して、酸化チタンの影響は知る必要があるので検索をしてみることにする。


ちなみにだけれども、酸化チタンは日焼け止め等に含まれている。

【研究成果】白い鉄錆で安全にUVカット ~酸化チタンを代替する日焼け止めクリーム素材として期待~ | 広島大学




植物と酸化チタンで検索をしてみたところ、興味深い内容にたどり着いた。

その内容というのが、松浦英幸等 - 酸化チタンをもちいた作物の全身獲得抵抗性の誘導  - 公益財団法人 北海道科学技術総合振興センターで、題名からわかる通り、酸化チタン全身獲得抵抗性について触れている。

ヨトウ対策は植物ホルモンの視点から


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※上の写真はタバコ


作物(報告ではタバコを用いていた)に対して酸化チタンの溶液を葉面散布で与え、UVを照射し続けたら、酸化チタンは作物の全身獲得抵抗性を誘導するか?という内容であって、結論からいうと誘導しなかったが、代わりにUVに関するフラボノイドの前駆体の発現量が増加したという内容が記載されていた。

光ストレス緩和の為のフラボノイド


フラボノイドの増加は色々とありがたいので、直管パイプのサビの粉の散布の可能性が増す。