ゼオライトの風化までの記事でゼオライトの風化?変質?について見てきた。


ゼオライトの理解を更に深めるために真っ先に頭に浮かんだのが、


Laumontita

By Alberto Salguero - Pablo Alberto Salguero Quiles, CC BY-SA 3.0, Link


以前、高アルカリ性の温泉から土を考えるの記事で触れた濁沸石(だくふっせき:ローモンタイト:Laumontite)になる。


濁沸石を注目する理由は、採掘直後から変質する程、風化耐性が低い天然のゼオライトであるという記述を見かけたからだ。


地表に出てすぐに酸素と反応して、結晶に含まれる水分(結晶水)を失い、透明だった結晶が白く濁り、脆い粉状になってしまうそうだ。

松原聰 沸石の種類 - 岩石鉱物科学 31,261-267 2002


結晶水とは何か?ということを触れる前に、濁沸石の化学組成を確認してみよう。

今まで見てきたゼオライトの化学組成はWikipediaを参考にしてきたので、同じように参考にしてみると、CaAl2Si4O12·4H2Oと記載されていた。

Laumontite - Wikipedia


この化学組成であれば、Si/Al比は2になるのか?


軟質ゼオライトのクリノプチロライトで見た比較的風化しやすいゼオライトのSi/Al比の下の値がが3.5だったので、それよりも低いことになる。


他の話題の結晶水というのは、化学組成に記載されている4H2Oのことだろう。


ゼオライトに関して、少しずつ理解が進んできた感がある。