お問い合わせで下記のような内容があった。
お問い合わせ内容は一部改変しています。
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「BBQ後の炭は還らない(から埋めてはいけないよ)」
と言う事に関して私の認識としては上記には穴があると。
私の土壌に関する認識としては、
・木炭およびその灰はphとしてマイナスに影響する。
・木炭の主成分である「無定形炭素」は共有結合部が分解され難いため、土壌に永く残る。
・木炭の多孔質は細菌からすると好環境。BBQ後の炭には肉等からの油脂等、細菌の栄養となり得る有機物が含まれ得る。
・木炭は「無定形炭素」であるので、ダイアモンドと異なり、構造的に弱い方向性等が存在し、風化により細分化される速度が比較的に大きい。(無定形炭素、の分子サイズを細分化の上限として)
・そもそも土壌に「無定形炭素」が有っても、それは植物にとって、石(多孔質なので軽石に多少近い?)がある程度の扱い。
(途中省略)
勿論、BBQ場のような環境で、狭い範囲において大量にBBQ後の木炭や灰が集中的に投与されることは、phの観点や土壌の物性的な観点からはNGなんでしょうけれども、一般的に言われるような「BBQ後の炭は還らないから環境的にNG」という事そのものは間違っているのではないか。
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この内容を見てふと疑問が湧いた。
炭は何が燃焼して、燃焼後はどのような構造になっているのだろう?
それは置いといて、返答のヒントになるような要素を潰していく。
pHに関してだけど、炭が土壌のpHを高める要素は木材(カシだったかな?)が炭化するにあたって蓄積される炭酸カリウム(空気に触れると重炭酸カリウム)が挙げられる。
これが助燃触媒として機能するため、燃焼後の炭ではpHを急激に高める物質は消費されているはずで、燃焼後の炭を土に埋めてもpHは大きく影響しないのではないかな?
無定形炭素や多孔質というところは燃焼後の炭の構造がわからないので今は触れないでおく。
BBQ後の炭には肉等からの油脂等、細菌の栄養となり得る有機物が含まれ得る。
ということだけど、終盤に付着した油であれば栄養となり得るけれども、序盤で炭に付着した油は変成しているのではないか?と
とにかく、燃焼後の炭の構造を調べてからでないと返答は難しいな。
どちらにしろ、燃焼後の完全に炭を冷ましてから土に放るという確証がないため、燃焼中の炭を土に入れてしまって大惨事ということは十分に考えられるので、土に還る云々を除いても捨てることは危ないだろう。
- 続く -