鉄がアミノ酸の合成や抵抗性を増す要因であるならば、
二価鉄を施肥すれば秀品率が上がるんじゃないの?
という考えに行き着く。
二価鉄を酸化させずに施肥させる手段があるかどうかは知らないけど、
二価鉄をキレートに包めば、そこそこ安定的に吸収させることが可能だと思う。
だけどだよ、
他の要素同様、過剰症に注意しなければならないはず。
現に、
鉄過剰症は施肥をはじめて結構はやい段階で発生するらしい。
鉄は酸化還元に関わる銅CuやマンガンMnなどと拮抗作用があるため、
鉄が多くなると銅やマンガンの欠乏症が発生する。
銅やマンガンは酸化還元に関わるといえ、
鉄の補完的な役割ではなく、
鉄とは異なる働きをするため、
拮抗されると重要な生理現象が停止する可能性があるわけで、
鉄を無理やり吸収させるのはよろしくなさそう。
では、どんなところで鉄過剰症が起こるのか?
その前に鉄欠乏が頻繁に発生しているところを見ておくと、
今までの経験上、
度を超えた炭素循環型農法の畑で見た他、
老朽化水田の畑でも発生しそう。
※秋落ち
これらのところに過剰に鉄を供給すると…
だけど、
作物に対して、急激に鉄を吸収させると面倒なことになりそうなので、
吸収可能な鉄が減った様な土壌では、
鉄吸収ストラテジーⅠ型かⅡ型で吸収できる形の鉄を土壌に混ぜ込んでおく
という対処が良いのかもね。