前回、ブロッコリに豊富に含まれているビタミンB6について触れた。
人体でビタミンB6を摂取すると、ビタミンB6が補酵素的な働きでタンパクや脂質の代謝に関わるということを知った。
実際に知りたいのは、栄養素としてのビタミンB6ではなく、ビタミンB6ことピリドキシンは実際に合成した植物内でどのように働いているのか?
早速検索してみたところ、ビタミンB6は高等植物の根の成長に必須である - 〔ビタミン80巻2号(2月)2006という論文が見つかった。
2006年と古い論文であるので、現在ではもっと解明が進んでいることだろう。
とりあえず取っ掛かりとして紹介すると、シロイヌナズナという植物で、ビタミンB6の生合成に関与する遺伝子が働かない植物と、通常の植物で生育の比較をしてみたところ、発根量に明確な差が見られ、前者のB6合成系の遺伝子を補完するようにピリドキシン(ビタミンB6)を加えてみたところ、発根量の回復が見られた。
ここから、ピリドキシンは発根に関与していることが分かる。
さて?
ピリドキシンは発根に関してどのような影響があるのだろうか?
解明は難しいだろうけれども、ピリドキシンの合成を把握すると栽培に関して何らかのヒントがあるかもしれないので、最後にピリドキシンの合成に関して図を引用して掲載しておく。
図:ビタミンB6は高等植物の根の成長に必須である - 〔ビタミン80巻2号(2月)2006 87ページより引用
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