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米ぬかボカシを作ろう!ぼかしって何?


前回、米ぬかの注意点とぼかしの必要性の話を記載した。

それでは、実際に米ぬかボカシを仕込んでみる。


これから紹介するボカシの配合は、私の栽培の師である青木伸一さんが試行錯誤で最適化した構成を参考にしている。

雪に埋もれた畑を見て思い出す師の言葉


米ぬかボカシは肥効だけでなく、生物学の教材としても秀逸なので、動画と合わせて丁寧に説明する。




※動画の音声はかなり小さいです。音量を上げてご覧ください。

2017年6月15日追記

音声の改善のために再撮影を行った。

米ぬかボカシを作ろう!仕込んでみる!再撮影


今回のボカシの構成は


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有機質肥料としての米ぬか


・米ぬか

デンプン質を多く含み、リンとミネラルも豊富。

脂肪も多い。


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・ナタネ油粕

タンパク質を多く含むのと、アブラナ科作物を育てるにあたって重要なホウ素をたくさん含んでいる他、米ぬか同様各種ミネラルが豊富。

肥料成分としての窒素(N)


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・苦土石灰

米ぬかで不足しているカルシウムの供給源と、反応中のpHの安定化を図る。

有機石灰を選ぶ方が多いが、下記の理由より有機石灰よりも苦土石灰の方が価値があると考えているので、苦土石灰を選んだ。

アサリの味噌汁を飲んだら、貝殻が残った

苦灰石と苦土石灰


2023/11/28追記

入手可能であれば、苦土石灰よりも水マグの方が良い。

水マグであれば深刻な石灰(カルシウム)過剰を回避できる。

く溶性苦土と緑泥石

土壌生物の栄養不足を意識する


動画では黒糖肥料を使っているが、米ぬかや油粕があれば不要です。


他に


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今回は落ち葉を入れることにした。

本来ならば、自身の畑で最も良い箇所の土をもってくると言われている。

最も良い箇所の土着菌に米ぬかの発酵を行ってもらうからと考えられている。


今回は、これからの環境なので、落ち葉にいる土着菌に発酵を行ってもらうことにする。




以上の成分を米ぬか : 油粕 : 石灰が4 : 1 : 1になるように混ぜ、これらの全量の1/10の水を用意する。

この時用意する水は、1/10量よりも多くなってはいけない。


少ない分には一向に問題ないが、少なすぎるとボカシ肥の完成が遅くなる。




準備ができたら、


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すべての材料がムラが無いように丁寧に混ぜ、水も一か所に固まらない様に丁寧に混ぜる。

米ぬかはちょっと湿った程度で良い。


あとは、


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ビニール袋に混ぜたものを入れ、空気が一切入らない様に全体重をかけて空気を抜き、空気が入らない様に縛る。

この時、ビニール袋の中に空気がたくさん残っていると、中身から悪臭が発生して失敗となる。


ということでまとめ

・水分量は1/10よりも多くならない様にする

・ビニールに詰める時は空気をしっかりと抜く


この状態で、夏なら2週間ぐらい冬なら1ヶ月ぐらい寝かせておくと、良い香りのボカシ肥料ができる。


次回から、どんな発酵を狙うかを見ていこう。


次の記事

米ぬかボカシを作ろう!発酵は嫌気?