これは先日道端で落ちていた落ち葉。
この葉が緑色だった時に合成されたポリフェノールが落葉の前後で変化後、葉にあった色素が落ちて褐色が目立つようになったのだろう。
これは熟成した腐葉土で、葉が真っ黒くなっている。
土壌の糸状菌あたりに葉に含まれていたポリフェノールが酸化重合を繰り返して、様々な光を吸収してしまうような物質へと変化したのだろう。
ニセアカシアのアレロパシーの記事で記載した
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土壌中にいるコウジカビ(アスペルギルス属)の仲間が小さなフミン酸を吸着・代謝して大きなベンゼンを含むより大きな有機化合物へと変えていく
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ことによるより大きな腐植物質への変化によるものではなかろうかと。
ここで前回投稿したポリフェノールの二つの効能の話題を持ち出すと、ポリフェノールには大きく分けて、抗酸化作用と吸着性があるということで、後者の吸着性は
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ポリフェノールに豊富に含まれるOH基によるものだとされ、
図:藤嶽暢英 土・水環境に遍在するフミン物質の構造化学的特徴とその多様性 学術の動向 2016.2 51ページより抜粋
ポリフェノールが酸化重合を繰り返して大きくなったものには、沢山のOH基が含まれることになり吸着性も増すだろう。
所々にカルボキシル基も見当たるので保肥力もあると予想出来る。
※カルボキシル基は有機酸等の有機物が付与されたものであるはず
話は変わって、土壌中の鉱物の方に目を向けてみると、
土壌中にある粘土鉱物にはアルミニウムが含まれている。
アルミニウムは結合力が半端ない金属で、アルミニウム単体(水酸化アルミニウム)や粘土鉱物はアルミニウムの結合力により何かを引きつける力が強い。
強いが故に体内に入り込むと、アルミニウムが体内の様々な重要な作用をする物質と結合して止めてしまうという毒性を示す。
アルミニウムの結合する力と、酸化重合したポリフェノールの吸着性という二つの作用によって、土はより土らしくなっていくのだなと。
結合力と吸着性という二つの用語で、
土について、また一つイメージしやすくなった。
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