トリュフ型キノコのショウロの記事でマツ科の木と共生するキノコ(外生菌根菌)についてに触れた。
木と共生するキノコとして、
ブナ科の木と共生するテングダケやホンシメジに触れた。
他に冒頭のリンク先の記事のマツ科とショウロや、マツタケといったキノコもある。
他にキノコと共生する木として挙がるのがカバノキ科の木になるらしいが、カバノキという名前を見て、
名古屋大学出版会から出版されている広木詔三著 森林の系統生態学 -ブナ科を中心にの撹拌された土地の事を思い出した。
森林の撹拌といえば、土砂崩れ、山火事や火山の噴火に因るものがあるが、これらの撹拌で更地になったところにいち早く生える木の一つとして、
ヤシャブシという木を挙げていた。
※写真はオオヤシャブシ
このヤシャブシというのがカバノキ科の木で、ヤシャブシの木の周辺でイグチ科のキノコが生えるという報告を見かけた。
このヤシャブシという木は菌根菌でも興味深い特徴がある。
植村誠次著 根粒菌と根粒植物 - URBAN KUBOTA NO.14
ヤシャブシは窒素固定を行う細菌と共生していて、菌根菌で土壌の(主に鉱物系の)養分を効率的に吸収しつつ、空気中の窒素ガスをアンモニアとして取り込む事が出来る。
更に面白い事にキノコの原木栽培でもヤシャブシの名前を見かけるので、ヤシャブシを植林したくなる気持ちはよくわかる。
ヤシャブシに関してWikipediaに記載されていた内容で、ヤシャブシの花粉アレルギーがあるらしく、スギよりもアレルギーを引き起こしやすいという記載がある。
何事にも一長一短があるものだ。
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