コーヒー抽出残渣を植物に与えたら?の記事で、緑肥の栽培でコーヒー粕(コーヒー抽出残渣)を施肥したら、1年目は抑制的に働き、2年目は生育が良くなったという内容を見かけた。
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この要因は2年目にはカフェインを分解する土壌微生物が増えたから?という内容であった。
カフェインを分解することができたら、尿酸を経て、アンモニア態窒素になるはずだからね。
ここで把握しておきたいのは、カフェインが土壌中で分解されず残留し、それを植物が吸収してしまった場合の障害がある。
というわけで検索をしてみることにした。
どうしてカフェインは植物の成長を抑制するのですか? | みんなのひろば | 日本植物生理学会で(植物についての明記は無いが)細胞内でのカフェインの挙動(予想)について記載していた。
記載されているカフェインの障害は主に2つで、
・細胞内のカルシウムイオンの濃度調整で濃度を高めてしまい、カルシウム濃度に依存した調整が狂う
・細胞質分裂の際の隔壁の形成を阻害
があり、どちらも生育に悪影響を与える。
ここで一つ気になるのが、2年目以降はカフェインを分解出来る土壌微生物が増えたと仮定して、土壌消毒を行うことで、その土壌微生物が減る事はあるのか?ということだ。
前回の記事でも触れた通り、カフェインは地力窒素の一つとなり得るわけで、地力窒素は土壌消毒によってマイナスに働く可能性が出てきたというわけだ。