稲作をされている方とジャンボタニシの話になった。
ジャンボタニシは雑食性だけれども、動きは鈍く、生きた動物は捕食しない(はずな)のに、困る程繁茂しているのは不思議ですよねと。
いろんな作物のいろんな圃場を見ていて、この手の話が挙がった時、特定の生物が繁茂しているのは大体人為的な要因が大きかったりする。
※繁殖力が強いというのも捕食側の条件だったりする。
つまりは栽培者の管理方法がジャンボタニシを増やしていると。
ジャンボタニシの天敵の話をした。
ジャンボタニシの稚貝の天敵はウスバキトンボのヤゴ(幼虫)が有名であるそうで、
ジャンボタニシの成貝の天敵はオタマジャクシである可能性が高い。
※オタマジャクシは基本的にジャンボタニシを襲いかからないとされているが、オタマジャクシの個体数が圧倒的に多くなり、ジャンボタニシと競合になると襲いかかる可能性がある。
どちらの天敵も中干しをすると死んでしまう可能性が高い。
一方ジャンボタニシは中干し期間中に生き残ってしまう可能性が高い。
この話題が挙がった時に、ウスバキトンボはいつ産卵するんですか?という質問が挙がった。
そういえば、産卵時期の細かい所まで意識したことがなかったなと。
というわけで調べてみることにする。
ウスバキトンボは毎年大陸の方からやってきて産卵する。
第一世代の産卵は大体5月辺りになるだろうか。
第二世代の孵化後、大体1ヶ月で羽化し、その1ヶ月後辺りに産卵を迎える。
大体6〜7月中旬にヤゴ(幼虫)として過ごすのか。
第二世代はお盆前後に田に集まってきて、第三世代の産卵をする。
ここで気にすべき点はジャンボタニシの稚貝が多い時期はいつか?ということだろう。
ジャンボタニシは継続的に産卵を続けるのでいつも稚貝がいると見て良いだろう。
あとはウスバキトンボのヤゴが生息している1ヶ月間、水を張りっぱなしにしている田はあるか?ということになる。
ジャンボタニシの稚貝は中干しに乾燥に耐える事が出来るが、ヤゴは中干しに乾燥に耐える事が出来ない。
ジャンボタニシの稚貝にとって天敵がいない状態で成貝になることが出来るわけで、栽培者がジャンボタニシが増える環境を生み出していると考える事が出来る。
あと、ジャンボタニシの成貝は越冬が苦手だったはずなので、稚貝の個体数が減っていれば、それだけ来年の被害の軽減に繋がる(はず)。
田植え後の最初の難所のジャンボタニシをどうにかできないものか
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