前回のカルシウムで団粒構造形成を促進を謳う土壌改良剤の記事とは別の視点で粘土鉱物と有機物の結合を考えてみる。
今回の内容は個人的な見解なので確証は全くないことを前提にして読み進めてください。
今回はアミノ基(-NH2)を持つ有機酸の結合から粘土鉱物と腐植の結合を考えてみる。
話を始める前に腐植の定義をシンプルにしておくと、ポリフェノールの重合としたフェノール性化合物とし、
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紅茶製造の際に酵素的褐変によって生成されたテアフラビンを更にいくつも結合したものを主としたものとしておく。
ここで一つこれからの話に大事なことを挙げておくと、
腐植酸は酵素的褐変とメイラード反応に依って生成される。
メイラード反応のというのは高温環境下において糖とアミノ酸が結合する反応だけれども、常温でも非常に遅いが反応が進むと言われている。
パンの外側の色がメイラード反応による産物となる。
冒頭に挙げたフェノール性化合物と糖が結合すれば、その糖をきっかけとしてメイラード反応でアミノ酸と結合するはず。
それを踏まえた上でフェノール性化合物と糖が結合するのか?という問に対して、ワインのポリフェノールに更に迫るの記事で紹介した内容がヒントとなる。
この記事中でポリフェノールとピルビン酸(カルボキシ基を持つ有機酸の一種)が反応するという説明がある。
この時の反応でカルボキシ基が物質の外側を向けば、アミノ酸と結合出来たはず。
メイラード反応により、
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正荷電のアルギニン糖等のアミノ酸が結合すれば、アミノ基(-NH2)が正の荷電を持ち、
ポリフェノールが上記のように結合することが可能となる。
※層間の距離はこの話題では考慮していない。
様々な食品製造の知見に頼りながら、難解である土のことがほんの少し理解が進んだ気がする。
嫌気性米ぬかボカシ肥料が栽培環境の向上において重要な要因になるような気がしてならない。
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