粘土有機複合体から粘土鉱物肥料についてを考えるで粘土鉱物で正の電荷周りの内容を整理していた時に思い出したことがある。
記事タイトルが思い出せなかったので思い出した内容が記載されている記事のURLはなしだけれども、土壌粒子中の正の電荷に病原性の糸状菌が引き付けられ不活性になるという内容を以前どこかで見たというもの。
病原性の糸状菌が不活性になると記載したけれども、そう都合よく病原性の菌だけの選択性は無いだろうけれども、そこは良しとする。
上記のURL先の記事の内容を整理すると、
非晶質のアロフェンや1:1型粘土鉱物で正の電荷を帯びやすいとあった。
アロフェンは火山灰土壌で多いので、関西圏では少ないという前提で話を進めることにして、
1:1型粘土鉱物というのは、畑の土にたくさんあるものというイメージがある。
1:1型粘土鉱物から正の電荷を帯びることは破壊原子価に依るもので、粘土鉱物が風化され続ける必要がある。
風化には酸素に触れることと、酸に触れ続けることが大事で、酸に触れ続けることを考えてみると、
生理的酸性肥料を多用することが頭に浮かぶ。
しかし、身近で手に入りやすい生理的酸性肥料といえば、硫安とか家畜糞堆肥中の硝酸塩であり、残留性が高くて使用したくない。
残留性が低くて、常に酸性の液に粘土鉱物を触れさせることが出来ないかと考えてみたところ、
米ぬか(ボカシ肥)があったなと。
デンプンが水と二酸化酸素になる過程で弱酸であるが有機酸が発生する。
嫌気醗酵であれば、pHが低い乳酸として残る。
嫌気性米ぬかボカシ肥であれば発酵中に有益か無害の菌や細菌が増殖して、病原性微生物が相対的に数が少なくなる。
これは個人的な希望だけれども、
嫌気性米ぬかボカシ肥が土壌中の1:1型粘土鉱物の可能性を引き出すことが出来るということがあれば良いなと。
病原性微生物の個体数を減らしつつ、残りを1:1型粘土鉱物に吸着させてしまう。