前回の記事で植物の葉の表面にはクチクラ層というワックス層があって大半の液体は弾いてしまう。
農薬や肥料分も水溶液なので一様に弾かれてしまう。
※クチクラ層の特徴により一部例外あり
散布した農薬が弾かれないように展着剤というものを併用すると良い
というのが前回の内容だった。
というわけで展着剤について見ていくことにする。
展着剤の定義は下記の通り
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展着剤とは、農薬や緑化資材を散布する際に散布対象への付着を容易にするため媒介的に用いられる薬剤のこと。農薬の場合、植物や害虫に付着を促すとともに水和剤(水に溶けない農薬を微粒子にしたもの)を水に均一に混じりやすくするために用いられる。
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上記の定義だと前回紹介した
アースガーデン やさお酢 1000ml | 園芸用品 | アース製薬株式会社 製品情報
アース製薬さんのやさお酢に含まれるアブラムシ等に付着するような展着剤だと
効果は展着だけれども、展着剤の定義から反れてしまう。
というわけで、厳密な説明はないか?と詳しく記載されているところはあるか?と探してみたところ、
JA岡山西さんのサイトに行き着いた。
というわけでJA岡山西さんのサイトから展着剤の分類を抜粋してみると、
・一般展着剤
・機能性展着剤
・固着性展着剤
の上記3分類があった。
一般展着剤は界面活性剤を活用して葉表面の撥水性を緩和することでより長く葉に薬剤を定着させるものらしい。
界面活性についての内容は長くなるので次回にする
機能性展着剤は作物や対象となる病害虫に染み込ませるためのものらしい。
アースガーデン やさお酢 1000ml | 園芸用品 | アース製薬株式会社 製品情報
やさお酢に含まれる展着剤は機能性展着剤に該当することになる。
固着性展着剤は被覆膜を厚くすることで残効性を増すとのことなので、
こんなイメージになるのかな?
農薬学等で一番話題に挙がりやすいのって、固着性展着剤だよな?
詳しく知りたい方は今回引用に用いたサイトを読んでいただくとして、
次回は一番重要な一般展着剤について記載することにする。
-続く-