朝倉書店から出版されている栄養機能化学第3版 栄養機能化学研究会編集の本を読んでいる。
人体にとっての栄養として糖質、脂質、タンパク質、ビタミンと無機質と家庭科で習う内容を高度にしたものの説明があり、その後に非栄養素の章へと続く。
非栄養素とは栄養素ではないが、人の体の機能に大きな影響を与えるものをまとめたものとなっていて、食物繊維、オリゴ糖やポリフェノール等が記載されている。
非栄養素にある食物繊維の箇所で気になる箇所があった。
気になる箇所に触れる前に食物繊維についての定義を見ておくと、
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ヒトの消化酵素によって消化されない食物中の難消化性成分の総体
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※朝倉書店 栄養機能化学第3版 栄養機能化学研究会編集 134ページより抜粋
と記載されていた。
食物繊維と聞いて頭に浮かべるものはおそらく植物細胞にあるセルロースだろうけれども、それ以外にペクチンのような粘性多糖類、カビやエビのキチンや軟骨成分の一つであるコンドロイチン硫酸などがあるらしい。
食物繊維は生理作用の面から水に不溶性のIDF(insoluble dietary fiber)と水溶性のSDF(soluble dietary fiber)に分けられ、IDFにはセロルース、リグニンやキチンがあり、SDFにはペクチンや海藻の多糖類がある。
食物繊維の機能は、高分子化合物としての性質にもとづくことが多く、保水性、イオン交換能、吸着能やゲル形成能などがある。
おや?
この表現はつい最近どこかで見たことがあるぞ。
ゲル形成能以外は粘土鉱物の定義で記載されている特徴と類似する。
ペクチンは水溶性でイオン交換能や吸着能があるということは、
前回の実体顕微鏡で土と混ぜたコロイド化したベントナイトを見るの記事で見た土壌粒子の塊内で膨潤性によってより内部に入り込んだ粘土鉱物と協同できっと良い作用があるはずだ。
ペクチンに関して興味深い研究報告があるが、それは後日触れることにしよう。
-続く-
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