ジャーガルとサトウキビまでの記事で、実現可能の有無はなしにして沖縄本島で有機物と結合する粘土鉱物を得られることはわかった。
次に必要となることは粘土鉱物と結合するための有機物の調達だろう。
沖縄 + 有機物のワードで真っ先に思いつくのが、
Ji-Elle - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる
バガスではないだろうか。
農学の栽培系を学んだことがあればバガスという言葉は一度は聞いたことがあるはず。
工芸作物学の糖の栽培の話題で挙がるサトウキビの絞り粕だ。
バガスはレストラン等の卓上にあるペーパーナプキンの材料として時々見かける。
植物の繊維質が豊富で紙の材料や燃料として利用される他、肥料としての利用もある。
粘土鉱物の客土に合わせて、バガスも一緒に鋤き込めば土の物理化学性は向上するのだろうか?
ここで土壌改良でほしい有機物について整理していくことにする。
土の物理性の向上の為に欲しい有機物は穴を掘ると黒い層が厚くなっていたの記事に記載したようなベンゼン環を多く含む腐植物質だ。
腐植が土に定着すると上の写真のように土全体が黒っぽくなる。
腐植自体も黒っぽい有機物になっている。
これを踏まえた上で冒頭のバガスを考えてみると、全体が白いことから分かるように成分の大半がセルロースで、これはベンゼン環を持たない。
残りの成分がペントサンとリグニンらしく、リグニンよりもペントサンの方が多いらしい。
まとめると、バガスは物理性の改善よりは、セルロースを資化できる微生物にとっての餌という意味合いが強いだろう。
であれば、物理性の向上を狙う資源を他に確保しておいた方が良いことになる。
ふと思ったけれども、
サトウキビから糖を抽出した直後は黒糖になるらしいが、黒糖の黒は何なのだろう?
あの黒に土作りの要素が含まれているのだろうか?
関連記事