先日、顕微鏡で珪藻類の死骸を見る機会があった。
※琵琶湖で採取した珪藻
写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用
珪藻というのは不思議な生物で、
図:東海大学出版部 藻類30億年の自然史 藻類から見る生物進化・地球・環境 第2版 97ページより引用
自身の細胞の周りを包み込むようにガラス質で出来たケースを形成する。
ガラスで出来ている為、誰にも食べられずに寿命をまっとうすると内容物が溶け出し、ガラスの殻のみが残る。
ガラスという非常に硬い殻に囲まれているにも関わらず、珪藻は細胞分裂により増殖する。
細胞分裂の仕方が興味深いがそれを記載するのは大変なので、興味がある方は上の図の引用元の本を購入して読んでもらうとして、珪藻を見る度に不思議に思うことがある。
植物はどのようにしてシリカを吸収するか?周辺の記事で、ケイ酸の形状は濃度やpHに依存していて、全体的に豊富に溶けているというイメージのイオンではない。
珪藻はその少ない量から、増殖の際に周辺のケイ酸を集めてガラスの殻を形成する。
細胞分裂という速く完結させたいであろう生理現象の際に、上の図に記載されているようなケイ酸を確保することが出来るのだろうか?
珪藻は石表面に張り付いて生息しているものが多いという。
石にはケイ酸塩鉱物が多いので、珪藻には石から得る為の機能を持っていたりするのだろうか?