物理性の改善を行っている田の田植え2025等の記事で記載している通り、住んでいる地域で秀品率が非常に高い田を中心にして、その周辺の田の様子を見ている。
そこで気になるのが、比較的秀品率の低い田で、
田植え後に田の水が濁り続けている。
田の水がなかなか澄まないのは、過剰な代掻きにより土が細かくなったからとか、未分解の有機物が残っていて、田植え後に有機物の消費が急激に進んだからということが考えられるそうだ。
ここで気になったので、秀品率の高い方に田の管理方法を聞いてみたところ、この地域ではベテラン農家が指導していて、管理方法に差はほぼ無いと思うとの返答だった。
だとすると、田の土作りの状況により、水の澄みやすさが決まるのだろう。
水田の水が濁ったままだの記事でも記載したが、前作まで他の作物を栽培していたところで、前作の作物が不調である程、田にした時に水が濁ったままになるという話を聞いたことがある。
畑作で不調になる要因は、真っ先に考えられる事が土壌鉱物の劣化(風化)により、腐植の保持能力の低下と、それに伴う金属系の養分の保持能力の低下だ。
※鉱物の中には劣化(風化)すると、一旦CECが高くなり、更に風化してCECが下がるものが多い。
※一次鉱物 → 2:1型粘土鉱物 → 1:1型粘土鉱物
あとはリン酸やカルシウム(石灰)の過剰蓄積になるだろう。
土壌分析でリン酸の数値が高い結果が返ってきたら次作は気を引き締めた方が良い
前者の土壌鉱物の劣化(風化)の方は粘土鉱物が関与していて、濁りに直結するコロイド化があるので、田の水の濁りが解消されにくいのは、前者の方だろう。
似たような内容を田の水が濁り続ける原因を探るの記事で書いたが、この記事は6年前に投稿し、6年間で知識は確実に増えているので、現在の知識レベルで改めて触れてみることにする。