稲作を理解するために赤トンボを学びたい2までの記事で、赤トンボことアキアカネの産卵とヤゴの頃の生活史について触れた。
個体数が激減していると言われているが、ヤゴの生息環境は町において特別な場所である必要はないということがわかった。
ではアキアカネが減っている理由は成虫になってからのことになるのか?
というわけで成虫の生活史について触れてみる。
アキアカネといえば、初夏までに羽化して、夏は涼しい山で過ごし、秋になると里山等の平地に戻り産卵をするというトンボである。
このことに関して、Wikipediaでイメージしやすい説明があったので引用する。
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低温時におけるアキアカネの生理的な熱保持能力は高く、活動中の体温は外気温より10-15℃も上昇するが、高温時の排熱能力は低い。そのため暑さに弱く、気温が30℃を超えると生存が難しくなり、このことが季節的な長距離移動の原因と考えられている。酷暑の年には移動先はより高い標高の地域となり、冷夏の年にはそれほど高いところまでは移動しないことが示唆されている。
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アキアカネは暑い時は長距離移動が出来ない。
羽化した直後に猛暑が訪れてしまったら、涼しい山にたどり着く前に死んでしまうということがあるのだろうか?
この内容が頭に浮かんだ時に合わせて、今年は稲作で追肥をしている方をよく見かけるの記事で投稿した内容も頭に浮かんだ。
アキアカネの個体数の減少は、産卵場の減少よりも猛暑日がはやく到来することの方が大きそうだと思った。
産卵時に秋雨前線に乗って平地に戻ってくる時に農薬の被爆もありそうだけれども。
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