窒素肥料の複雑さの続き。
今回は前回触れなかった核酸について触れる。
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核酸には色々とあるが、発根促進の効果があるとされるイノシンの前段階のイノシン酸から見ていく。
イノシン酸の左にあるリン酸基(H2PO4-)が外れると、
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イノシンになり、左下のD-リボースという糖が外れると、
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ヒポキサンチンというプリン誘導体となる。
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キサンチンを経て、
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尿酸になる。
人体内での核酸の代謝は尿酸で止まるけれども、土壌では微生物によって更に反応が進む。
尿酸は
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アラントイン、
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アラントイン酸を経て、
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尿素になる。
尿素はアンモニア態窒素の肥料に分類される。
ここまでの反応を見てわかる通り、有機態窒素の一種である核酸を施肥すると、発根を促進しつつ、遅効性の窒素肥料として働く。