緑泥石という名の粘土鉱物の記事で、2:1型の粘土鉱物と緑泥石という粘土鉱物について触れた。


※左が一般的な2:1型の粘土鉱物で右がMg緑泥石


2:1型粘土鉱物は粘土鉱物系の肥料でも頻繁に目にする重要な要因であるのは間違いなくて、土というものを捉える為には緑泥石もおそらく重要であるはずだ。


これからの内容は、朝倉書店 白水晴雄著 粘土鉱物学 -粘土科学の基礎- 新装版の内容を参考にして記載する。


膨張性2:1型鉱物や緑泥石が風化した時に形成されると考えられているものに、層間に金属の水酸化物イオンなどが取り込まれた無機複合体と呼ばれるものがある。

主に14Å中間体と呼ばれるものがあり、層間に重合ヒドロキシアルミニウムイオン[Al2(OH)2(H2O)84+など]が入ったものが天然に多いとされる。

※Åはオングストロームと読み、イオン半径の意味があるけれども、粘土鉱物では層間の長さを表す時に用いる

オングストローム - Wikipedia


14Å中間体はバーミキューライトまたはスメクタイトと緑泥石の中間的な性質を示す。

粘土鉱物が出来る場所、続成作用




先程も触れたけれども、14Å中間体は膨張性2:1型鉱物や緑泥石が風化した時に形成されると考えられているということは、CECがカオリナイト並に低かった緑泥石が風化によって、スメクタイト(モンモリロナイト等)と緑泥石の中間の性質になるということになる。


更に興味深い話を紹介すると、

14Å中間体をアルミニウム(Al)を主と層間物質をクエン酸ナトリウム処理などによって除去すると、通常のバーミキューライトあるいはスメクタイト(モンモリロナイト等)と同様の性質を示すようになるとされている。




クエン酸という用語を聞いて、栽培に関わる者であればく溶性という用語を連想するはずだ。

く溶性苦土の水溶性化


植物の根からクエン酸のような有機酸が分泌されることで、塩(えん)だけでなく、緑泥石等の粘土にも作用している可能性がある。

粘土鉱物が出来る場所、風化作用


今回の内容で、植物の根の作用によって緑泥石→14Å中間体→スメクタイトに似たものといった形で変化していくということであれば、




高槻の本山寺付近でみた緑色岩の露頭の下に有機物が豊富に含まれていそうな真っ黒い土があったことも納得出来るようになる。

枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ3


緑泥石に触れることで、難解である土の理解に一歩近づいたような気がする。


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