そもそも免疫とは何なのだろう?の記事で、免疫系の自然免疫と獲得免疫について触れた。
最近の流れだと免疫向上の為に食事を見直そうという意図で紹介されるは獲得免疫の方が多いが、病原体の感染による死因を見ると、自然免疫に因るものだと見受けられる。
今知るべきは自然免疫だろうということで、
好中球の働きを調べてみることにした。
論文の検索をしてみたところ、好中球機能異常による感染防御能の低下と炎症の誘発 Med. Mycol. J. Vol. 53, 123 - 128 2012に辿り着いた。
自然免疫の役割を担う白血球の好中球は侵入してきた細菌等に活性酸素を放出して殺菌を行う。
この時に放出する活性酸素はミエロペルオキシダーゼ(MPO)によって生成された次亜塩素酸(HOCl)と、食細胞NADPHオキシダーゼにより生成されたスーパーオキシド(O2・-)を産生し、これを非酵素的に過酸化水素(H2O2)を生成する。
これらの活性酸素が侵入者を酸化して無効化する。
合わせて、前回わからないと記載した炎症は、好中球は炎症の方に向かう走化性があるらしいので、感染時はまず炎症ありきで、その後に好中球の活性酸素の順で作用することになる。
上記の論文では、マウスにおいて、MPOが働かない個体での致死についてを検証しているが、それはこの記事内では触れないで話を進める。
上記の活性酸素について気になる点がいくつかある。
・2つの酵素の補酵素は何なのか?
→分子から電子を加えたり除いたりはどの金属を利用しているのか?
・スーパーオキシドから過酸化水素への生成はどのような反応であるのか?
→過酸化水素に出来なかったスーパーオキシドは周辺に悪さをしないか?
・過剰に生成された活性酸素自体が周辺に悪影響を与えるということはないか?
三番目のバランスと(上記には記載しなかったけれども)次亜塩素酸がうまく生成されないことが致死の要因である可能性が非常に高いわけで、活性酸素の生成に関与するものと活性酸素の向上性を保つものが、所謂今必要な栄養ではないだろうか?
これらを満たす食品は発酵食品では役不足で、生鮮野菜が重要であるような気がする。
追記
ウィルスに感染した際に好中球はあまり活躍せず、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)等の細胞性免疫らしい。
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